https://images.microcms-assets.io/assets/b96ce2173a5b48cbad9b4b5cd78e8359/10a7486f954d42fc86633e1afa729b5b/82EF1566-F2DD-433E-B06E-993D027D051D.JPG

Y’EST WORKS

人と同じことをしたくなかった。
異国に根付く、ジャパニーズクラフトマンシップ。


熱気溢れるアジアの中でも、特に多様な国籍の人で賑わう街がある。タイの首都 バンコクにあるアソークというエリア。働く人、住んでいる人、遊びに来ている人、沢山の人が日々往来しており、彼らの趣味嗜好はそれぞれ。そこに「Find your best (あなたのベストを見つける)」をコンセプトにする、Y’EST WORKSというブランドを運営する日本人がいる。今回は、日本から離れた異国の地タイ・バンコクで起業したY’EST WORKSの創業者である廣瀬さんに話を伺った。※文中敬称略


とにかく、人と同じことをしたくなかった。

創業者の廣瀬は大阪生まれ。立命館大学在学中の20歳の時、コーヒー屋を初めた。

「誰かに雇われるサラリーマンではなく、経営者になりたかった。」

そう語る廣瀬は、小さく事業が始められ、仕入れや営業などを幅広く学べる事業としてコーヒーを選んだのが、コーヒービジネスをスタートするきっかけであった。当初は経営もコーヒーも初心者で右も左も分からなかったが、分からないながら自分で焙煎機を購入して焙煎も始めた。コワーキングスペースやケータリングでコーヒーを売ったり、学生なりにできることは色々やってみたが、結局儲けには繋がらなかった。

「人と同じことをしたくなかったので、卒業式の次の日にはタイにいました。」

勢いよく日本を飛び出たものの、実はこれが人生初の海外。タイに知り合いはいなかったが、頼れそうな人にはとにかく片っ端から話を聞きにいった。そして廣瀬が最初に始めた仕事が、タイ在住の日本人向けのフリーペーパー作成の仕事だった。「雑誌の取材という目的で、タイ国内の色んなところに行っていました。」その取材の一貫で訪れたのがタイ北部のコーヒー農園。

「タイのコーヒー農園で飲んだコーヒーは正直美味しくはありませんでしたが、そこで働く人々の丁寧な仕事ぶりや優しさに感動し、学生時代に自分がコーヒーの事業をやっていた事を思い出しました。」

そうして廣瀬は、タイでもう一度コーヒービジネスを始めることを決意し、2019年にバンコクでY’EST WORKSをオープンさせた。

「ちなみに当時取材で訪れたコーヒーは、北部チェンライの山岳民族のコーヒー農園のもので、今もY’EST WORKSのラインナップとして販売しています。」


34種類のタイ産コーヒーを扱うバンコク屈指の専門店


「焙煎度合いを複数用意しているのはY’EST WORKSの魅力だと思います。」

タイは、カフェ形式の店は多い一方で日本のようにコーヒーに特化した専門店は少ない。そうした中で、品質や素材、焙煎にこだわったコーヒーを提供することが他との差別化になると考えた。更に34種類のコーヒーを、6段階の焙煎度合い別に用意している。様々な人が往来するバンコクだからこそ、幅広い選択肢を用意している。

また、仕入れについて大切にしているのは、人との縁である。

「基本的には顔が見える生産者から直接仕入れをしています。もちろん味の確認はしますが、信頼関係があれば品質も良いものを仕入れることができると思っており、コーヒーは農作物なので、プロセスの味など毎年同じものは作れないことを理解した上で、繋がりのある生産者の品質の良いコーヒーを仕入れています。」

外に出て、コーヒーを発信する


Y’EST WORKSは、月に1度はイベント出展をしている。廣瀬はコーヒーを扱う多くの店の中から選ばれるブランドになるべく、自らが外に出て発信することが大切だと語る。またイベントを通して、このエリアは浅煎りが受ける、こっちは深煎りが受けるなど新しい発見があり、日々タイの消費者の嗜好性をアップデートしている。

また今後は、様々なスタイルの店舗展開をしていきたいと話す廣瀬。

Y’EST WORKSは“Slow Bar”と呼ばれる、時間を掛けてゆっくりコーヒーを楽しむスタイルで現在は運営している。今後は駅近くなどにクイックにコーヒーを販売するスタンド形式のお店など、タイで色々なスタイルの店舗に挑戦したいと考えている。

タイのコーヒーを発信する。


「タイのスペシャルティコーヒーをもっと大衆向けに、間口を広げたいと思っています。現在、スペシャルティコーヒーの定義が確立されつつあり、一部では過剰な知識が広がっているとも感じます。ただ、コーヒーは本来答えのある嗜好品ではないので、そうした意味で凝り固まらないような発信をしていきたいと思っています。」

日本および他のアジアの消費者に、タイの豆をもっと広めたいと思っている廣瀬。一昔前とは違う、品質の高いコーヒーが増えてきているタイ産コーヒー。

「タイ以外のコーヒー業界の状況を細かく把握はしていませんが、Y’EST WORKSの取り扱うタイ産のコーヒーにはとても自信があります。」
Y’EST WORKSの手掛けるタイ産コーヒー、そしてタイから届く日本のクラフトマンシップを是非試してみてはいかがでしょうか。

商品一覧

みんなの投稿