YARD Coffee & Craft Chocolate
コーヒーとカカオの2刀流
妥協を許さない浪速商人のクラフトマンシップ
天王寺は、濃い大阪の街。
古くからの寺院も、繁華街も、学校も、ショッピングモールも。まさに大阪を凝縮したような街だ。
天王寺から生まれるクラフトマンシップ。
「YARD Coffee & Craft Chocolate」は、名前の通りコーヒーとチョコレートを掲げるブランド。今回は同ブランド創業者の中谷さんにお話を伺った。※文中敬称略
新しい何かを掛け合わせ、家業を継ぐ。
中谷の実家は大阪で製菓店を営んでいた。
そのお店を父の代で終わらせたくないと思った長男の中谷。
自分が継ぐなら新しい何かとかけあわせてできればと考えた結果、コーヒーとチョコレートを掛け合わせたブランド、YARD Coffee & Craft Chocolateが誕生した。
中谷は大阪生まれ。
大学卒業後、システム関連企業への就職を機に拠点を東京へ移した。東京での生活の中で、GLITCH COFFEE & ROASTERSとの出会いが中谷の人生を大きく変えることになった。
コーヒーを毎朝入れて飲むことがルーティーンだった中谷。GLITCHの浅煎りコーヒーに衝撃を受け、自分もいつかは好きなものを作って売ることを仕事にできたらという考えが、イメージから決断に変わった。
当時勤めていた会社を退職し、自分をコーヒーの世界へ引き込んだGLITCH COFFEE & ROASTERSへ入社する。
「退職した時は何の目処もなかったのですが運良くGLITCHに入社し、バリスタとして勤務することができました。私にとってとても貴重な経験となりました。」
その後、GLITCHを退職し地元大阪へ。YARD Coffee & Craft Chocolateを開業した。
2軸を大切にする
お店を出すにあたり、提供する商品すべてが良い素材であることを徹底的に追求する中谷。
コーヒーもチョコレートも、素材の特徴で風味や特性が感じられるものを使用し、どちらにも一切の妥協を許さない。
「両軸でやるなら、片方が良くても片方が悪ければ意味がない。」
コーヒーは美味しいが、一緒に合わせるものに力を入れていない店、その逆も然りで、どちらかに力を入れてるお店は多いが、両方を極めている店はまだ多くない。
それは家業である製菓店と、自身が始めたコーヒー屋という2軸を持つ中谷だからこそできることである。
「シェアローストで積んだ3年間の焙煎修行」
開業から約3年、中谷は大阪aoma coffeeでシェアローストで焙煎をしていた。
「aoma coffeeでの3年間はとても有意義な時間でした。今でも感謝しています。」
抽出はGLITCH COFFEE & ROASTERS、焙煎はaoma coffee、東西スペシャルティコーヒーの名店の技術とフィロソフィーを受け継いだ中谷に今後の目標を聞いた。
「今は様々なお話やお誘いを受けられる体制が漸く整ったので、制限なく自分たちのお店以外のコーヒーも広げられればと思っています。」
以前は自社に焙煎機がなかったので、受けられるお仕事も制限があったが、今は焙煎所をオープンし、最新型Probatを導入。カカオに関しても、日常的にシングルオリジンチョコレートを食べることは少ないと考え、形状を変え手に取りやすいものにしたり、コーヒーとかけあわせた提案したいと中谷は語る。
「日常の中にある心地よいもの、心地よい瞬間を作りだすことで、気分が上がって、人生は豊かになると思います。日常の中にある些細な幸せを届けるために、仕入れをして焙煎をしていますので、それを手にとってくださる方が良い気持ちになればと思っています。」
コーヒーとカカオの二軸にかけるクラフトマンシップと、人を大切にする生粋の浪速商人の中谷の世界観を是非試してみてはいかがだろうか。
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